医療通訳を行う上で必要な知識や技術
医療通訳を行うために必要な知識や技術は、語学力や文化背景に関する知識と異文化コミュニケーションに関する知識、医療用語や身体器官に関する知識、そして通訳技術と職業理論などです。
日本で行われている研修でも多くの場合、これらの項目を盛り込んだ内容となっています。
しかし、どの項目のどの程度重きを置くかに意見の違いがあり、医師や看護師などは専門用語の知識、通訳理論研究者は語学力や通訳技術、外国人支援の団体などは多文化意識や現場対応能力、コミュニケーション力などに重きを置いています。
医師や看護師は専門的な用語を覚える必要はないという人もいますが、例えば、気道確保といった用語は両言語で語れるようになってほしいという医師もいるわけです。
医療通訳のクライアントは一般人ですから、気道確保の意味がわかる人は少なくもなければ多くもありません。
意味を医師に教えてもらってそれを訳しても問題ないということです。
それぞれの視点がある中で、最低限の知識と技術を身につけることが求められています。